2019年10月25〜27日の3日間に渡り、RESOBOX East Village (レゾボックスイーストビレッジ店)で開催した、「はかた伝統工芸館」(福岡市)主催のPRイベント。
商談会やオープニングパーティーに続き(当日の様子はこちらの記事でご覧いただけます)、26、27日は展覧会とワークショップを開催しました。展示作品は博多やその近郊で活躍する4人の作家作品を中心とした、約50点。ここではNYにお越しいただいた3人の作家さんと、手掛ける伝統工芸品の歴史についてご紹介します。
博多人形は400年の伝統を持つ国指定の伝統工芸品で、素焼きの土人形です。
誕生は1600年。黒田藩の福岡城築城の際に、かわら師だった正木宗七が粘土で作り藩主の黒田長政に献上したのが始まりといわれています。着物姿の女性が主な題材とされ、素焼きの柔らかな質感と、独特の穏やかな表情が特徴です。
伝統を受け継ぐ梶原正二さんは、40年以上に渡り博多人形の製作に従事。2度の内閣総理大臣賞や国土交通大臣賞など、数多くの受賞歴をお持ちの匠です。美人物はもちろん、童物、動物などバラエティーに富んだ作品を創出。あたたかい表情の人形たちは、国境を超えて見る人の心を解きほぐしてくれました。
また、当日会場では梶原正二さんのレクチャーによる「博多人形に絵付け体験」も開催しました。参加者は美しく塗るためのコツを学びながら自由に絵付けを行い、ユーモア溢れる可愛い作品たちが多数完成しました。
有田焼は佐賀県有田町で生まれた日本磁器の原点で、400年以上の歴史を持っています。華仙さんは、「現代の名工」で黄綬褒章受章者である祖父の故・舘林貞夫さん(1908~94年)に影響を受けた窯元で絵付けなどを修業。すべて手描きで描かれる絵柄は、ユニークかつ繊細。ポップで美しい配色に心奪われます。そのセンスが認められ、歌手の椎名林檎さんから3rdアルバム「加爾基 精液 栗ノ花」のデザインを依頼されたり、フランスや台湾、中国などで展示をしたりと多方面で活躍されています。本展でも美しい柄のカップや皿が多くのニューヨーカーを魅了しました。
アルミのシートを使用したアルケミックアートや立体刺繍、押し花など、主に自然の素材を使用した作品の制作に取り組まれているアーティストです。2000年からは講師としてスクールも開講されています。本展ではアルミの衣装や、立体的な刺繍のアクセサリーの数々を披露されました。
このほか、博多織作品も多数展示されました。
博多織は、承天寺開山の祖・聖一国師(博多にうどんや蕎麦、饅頭を伝えた人物。博多祇園山笠の始祖でもあります)に随行して中国(宋)に渡った博多商人の満田弥三右衛門が、織物技術を学んで帰国したのが起源。日本三大織物の一つであり、1976年に国の伝統的工芸品に指定されました。帯や着物を作る織物ですが、時代とともに改良と進化が加わり、インテリアとしてランプシェードに使われたり、ドレスやバッグなどに使用されるなど、多彩な商品が登場しています。今回の展示ではランプシェードに大手ホテルのバイヤーが興味を示されていました。
3日間を通し、多くの出会いと学びがあった本イベント。はかた伝統工芸館に集う工芸品の本格的な米国展開に向けての第一歩となりました。今後の展開等についてもこちらのページで紹介して参りますのでご期待ください。
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