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【イベント】ニューヨーカーにうま味は伝わる? 科学的な解説と試飲会を実施

2020年3月1日、RESOBOX East Village (レゾボックスイーストビレッジ店)で、「和食の鍵〝UMAMI〟とは?」と題し、和食のベースとなる「出汁」の主要成分「うま味=UMAMI」を紹介するイベントを実施しました。

112年前に日本人が発見 世界共通語に発展

うま味の要成分は、東京帝国大(現・東大)教授の池田菊苗さん(1864~1936)が昆布から抽出した「グルタミン酸ナトリウム」として1908年に発見。昆布出汁の湯豆腐を食べた際に「甘い・しょっぱい・すっぱい・苦い」以外の五番目の味「うま味」に気付き、その正体が「グルタミン酸」と突き止めました。
現在では英語の辞書に「UMAMI」として掲載されるなど、世界共通語として定着。近年の研究で人間の舌にグルタミン酸に反応するセンサーが発見され、科学的に証明されています。

かつお節や化学調味料 5種の出汁をランク付け

本イベントには、これまでに弊社と4回ほど麹(こうじ)について研究や勉強会を開いている、約170人が属する食文化をテーマにしたMeetupグループ(共通の地域や興味のコミュニティ)「Culturesgroup」からの参加者を含めた計7人が参加。
まずは、うま味が舌の受容体にどのように作用し、味覚として感じられるのかを科学的に解説し、その後、明治四年創業の奥井海生堂さま(福井県敦賀市)からご提供頂いた利尻、日高、真昆布の三種類からとった出汁を試飲し、どの昆布かを当ててもらいました。
ここでは、参加者の一人であるアメリカ人シェフがものの数分で判別、全問正解し、会場を湧かせました。

さらに「①かつお節から抽出したイノシン酸ベースの出汁」「②昆布出汁とかつお出汁の合わせ」「③その合わせ出汁に塩を加えたもの」「④合わせ出汁に味噌を加えたもの」最後に「⑤味の素の出汁」の5種類の飲み比べを実施。それぞれの違いを体感しました。
また、これらの順位付けも実施したところ「③昆布出汁とかつお出汁の合わせに塩を加えたもの」が総じて高評価。うま味の掛け合わせによる相乗効果は日本人にとどまらず、各国共通であると実感できました。参加者からは「昆布から出るぬめりは健康にどう影響するのか」など興味深い質問もあり、実りあるイベントになりました。

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