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【NEWS】段ボールアーティスト・島津冬樹さんの個展を開催

2019年3月16日から5月19日まで、RESOBOX LIC(レゾボックス ロングアイランドシティ店)で、段ボールアーティストで収集家の島津冬樹さんによる作品展を開催しました。会場には色や柄、質感の異なる段ボール作品がずらり。絵柄を生かしたピンクやブルー、グレーなど、カラフルな財布や名刺入れなどが並びました。

不要品に命吹き込み 再利用!

島津さんが段ボール作品を作り始めたのは、多摩美術大学在学中の2010年ごろ。自身の財布がボロボロだった時、買い換えるお金がなくて手作りしたのが切っ掛けなのだそうです。その後、コンセプトを「不要なものから大切なものへ」と掲げ、段ボール製の財布や名刺入れ、バッグなどを作るプロジェクト「Carton(カルトン)」を設立。商品をブログやフリーマーケットで販売したところ話題になり、在学中に「BEAMS」とコラボレーション作品を作ったり、国内外のイベント等で展示したりと、活躍の和を広げられました。

35カ国を巡り段ボールを収集 ドキュメント映画も

大学卒業後の12年には広告代理店「電通」に入社し、アートディレクターとして3年半勤務。15年に退職し、段ボールアーティストとして本格的に活動をスタートされました。国内外で展覧会を開催したり、ワークショップを行いながら、時間を作っては世界各地へ段ボール探しの旅へ出掛け、作品作りに没頭。これまでに訪れた国は約35にものぼるそうです。

これらのユニークな活動が話題となり、2018年12月には、島津さんの人生に密着したドキュメンタリー映画「旅するダンボール」が公開。著書「段ボールはたからもの 偶然のアップサイクル」も発売されました。

ちなみに、島津さんが大学生の時に、初めて海外旅行した場所がここ、NY。今回のRESOBOXでの展示は「初心に戻るための機会」という思いも込められています。「goo POPLETA」のインタビューの中でも、『当然のことながらNYにも段ボールは落ちているわけで、それがやけにおしゃれに見えたんですね。「NYにも段ボールってあるんだ」という当たり前の事実に気付いて、世界中の段ボールで財布をつくったら面白いんじゃないか、と思うようになりました』と語られています。

ワークショップ開催 段ボールの魅力を体感

島津さんにとって、そんな思い入れのある本展。今回、ご本人が講師となり、名刺作りのワークショップも開催しました。材料は、ここNYで集めてきた段ボールです。まずは参加者それぞれが、好みのものを選びます。絵柄は、インパクトのある色使いやキャッチフレーズが印象的なもの、愛らしいイラストが描かれたものなどさまざま。また、素材も厚くてゴツゴツしていたり、薄くて柔らかいものなどがあります。

約1時間半の作業で、切り抜き、留め具を付けていきました。段ボールの構造は、表ライナと裏ライナの間に波型の中芯があるため加工しにくいのが特徴。参加者の皆さん、コツを掴むまで大変そうでしたよ。実際に加工したり、比べたりすることで、段ボールの奥深さを実感することができました。

捨てればごみになる端材に命を吹き込み、新たな価値を創出する島津さんのプロジェクト。今後の展開も楽しみです!

RESOBOXでは、日本文化を世界に向けて発信しています。「こんな教室開いてみたい」「こういった文化を発信して欲しい」など、ご要望のメールもお待ちしています。また、幅広い企業さまにニューヨークを拠点とした海外進出支援サービスも提供しています。米国展開初期段階での現地マーケティングリサーチなど、現状に応じたプランをご提案いたします。詳しくは気軽にお問い合わせください。https://resocreate.com/contact

・島津冬樹さんのHP http://carton-f.com/
・段ボールアーティスト「島津冬樹さんの個展」英語ページ https://resobox.com/exhibition/atelier-carton-ny/
・「ワークショップ」の英語ページ https://resobox.com/event/carton-card-wallets/
・過去開催のイベント一覧 https://resobox.com/event/