2019年4月21日、RESOBOX East Village (レゾボックスイーストビレッジ店)で、豆腐をテーマにしたイベントを開催しました。製法や歴史を学び、さまざまな種類を味わう内容です。講師はフクオカ食品(岩手県雫石町)「雫石とうふ工房」社長の福岡加奈子さん。参加費は60ドル(日本酒を含む場合は80ドル)と普段より少し高めの設定でしたが、定員に達する人気ぶりでした。
豆腐好き県「岩手」の専門店 豆腐の魅力ニューヨーカーに伝授
フクオカ食品は、豆腐の消費量ランキングで毎年上位に入る岩手県で1968年に創業した豆腐店。手作りにこだわり、工場で生産する2倍以上の時間をかけ、大豆本来の味を堪能できる商品を作り続けています。イベントのプログラムは下記の通り。福岡さんは岩手からお越しいただきました!
①豆腐の製法や、雫石とうふ工房の歴史の講義
②作り方の実演披露
③豆腐のアレンジメニュー作り&ご紹介
④実食
出来立ての温かい豆乳を試飲
イベント当日、参加者の多くは若い女性たち。皆さん、ノートなどをしっかりと携え、食に対する意識の高さが伺えます。まずは、スライドに豆腐作りの様子を映し出しながら、福岡さんが豆腐の栄養や歴史などをレクチャー。
次に、豆腐をより身近に感じてもらおうと、大豆から作る作業を披露しました。一晩ほど水につけた大豆をミキサーですりつぶし、鍋に移して弱火で温め、さらしの布をざるに置き、こしていきます。本来ならここでにがりを加えて豆腐に成形するのですが、今回はこのまま温かい豆乳として試飲をしてもらいました。作りたての豆乳なんて、日本人でもなかなか味わう機会がないですよね。参加者の皆さん、大豆の風味が生きた濃厚な味を楽しまれました。
湯葉や豆腐の握り寿司、枝豆入りディップに歓声
さて、今回のイベントでは、バラエティーに富んだ豆腐が味わえるのも大きなポイントです。黒ごま豆腐、枝豆を使った豆腐ディップ、柔らかい豆腐を載せた握り寿司、厚揚げ風の豆腐ナゲット、豆腐デザートなどを振る舞うと、「いくらでも食べられる!」「こんな食べ方があるんですね!」など、会話が弾み、食感や味の違いに感激されていました。
中でも印象的だったのが「今日は湯葉も持ってきました」との掛け声と共に湯葉が登場した時の歓声と表情。湯葉や湯豆腐といった豆腐料理は、NYでも、主に高級日本料理店でしか提供されておらず、一般的ではないはずなのですが、認知度の高さに驚かされました。
参加者の中には、ご自宅で豆腐を手作りするという熱心な豆腐ファンも。真剣な眼差しでメモを取り「もっと硬く仕上げるにはどうすれば良い?」などと質問もされており、米国での豆腐の可能性に期待が膨らみました。
豆腐の米国進出 可能性と課題を探る
イベント終了後には、福岡さんと米国進出の可能性についてミーティングも行いました。賞味期限の短い豆腐を米国で普及させるにはどうすれば良いのか。現地に工場を作る必要性や米国人好みの加工品開発、さらに「B to B」「B to C」での展開において、それぞれのメリットとデメリットについて模索しました。
私たち日本人にとってソウルフードの一つである「豆腐」。たんぱく質やカルシウム、レシチン、イソフラボンなどの栄養素が豊富で美肌効果がうたわれたり、肥満予防に良いといわれ、「ヘルシーフード」として近年世界に広がりつつあります。ニューヨークなどの都市部では大手食品メーカー「ハウス食品」などの商品が並び、完全に日常生活に浸透しています。今回提供した湯葉などの柔らかい豆腐が、一般の米国人の口に合うのか、また中華料理や韓国料理など、他国の料理でどのような固さの豆腐が使われているか…。リサーチすることで今後の更なる展開が見えてくるかもしれません。
RESOBOXでは、バラエティーに富んだワークショップやイベントを企画し、NY市内に所有する3つのスペースで随時開催しています。参加者の99%は外国の方々。弊社と一緒にニューヨーカーに向けてイベントを開催してみたい、マーケティングリサーチを実施したいという方はご連絡ください。詳しくは下記まで。