2021年1月9日、株式会社イチゴラスさま(熊本県玉名市)の主力商品・白イチゴ「雅乃苺の淡雪」のテストマーケティングをNY市内の高級スーパーで実施。161人に試食を実施し、意見を回収しました。リサーチの集計資料や当日の動画などをイチゴラスさまへ提出致しましたので報告します。
希少種をメインに展開 イチゴの可能性追求
イチゴラスさまは、1970年代に熊本県玉名市で森川苺農園として創業。全国的にも珍しい白いイチゴをメインに、希少種を含むさまざまなブランドイチゴを栽培、出荷されています。常に素材の可能性を追求し、新たな品種の開拓。栽培方法の研究や食べ方の提案を行い、海外進出にも意欲的に取り組まれています。
富裕層ターゲットにNYでのビジネス展開の可能性を探る
今回はNYにおけるビジネスの可能性を探ることを目的にリサーチを実施。淡雪の販売価格は1箱2パック入りで6000~7000円(日本では4000~5000円で販売されています)とかなり高価です。
ここで注視すべき点は日米でのフルーツに対する意識の差。
日本のデパートなどには必ずある霧箱入りの高級なブランドフルーツですが、米国にはほぼ存在しません。こちらで浸透しているオーガニックフルーツであっても、1パック$7-8程度です。
そのため、調査は高級食材を好んで食べる富裕層が通うスーパーで実施。店頭で実際に食べてもらい、聞き取りの手法で意見を回収しました。
結果の一部を紹介
味に関しては、食べる前は「香りがすごい」、食べた瞬間に「甘い」という意見が多く、普段食べている米国産と比較すると「ツンとした酸味がない」「普段食べるものは瑞々しさに欠けパサパサ。水分や砂糖などを加えて調理したくなるが、淡雪はそのまま食べたい」という声を多数回収できました。
ニューヨークで販売されたら、購入したいかとの問いに対する回答は9割以上が「はい」と回答したものの、値段が下がるならばと言う条件付きの人が過半数でした。
味は高評価だった、今回の市場調査。
実際にイチゴラスさまが米国進出される場合、ミシュランの星付きレストランのシェフとコラボレーションするなど、「このブランド化されたフルーツの価値を、米国人にどのように理解してもらうか?」が鍵になります。
日本で成功した商品が、文化や歴史、生活習慣が異なる海外で受け入れられることは殆どありません。そのため進出プランを練らず展開し、収益が上がらず撤退するケースは少なくありません。本件のように現地でのリサーチをしっかりと実施し、着実な一歩を踏み出すことをお勧めします。
弊社では、日本からNY進出を目指す中小企業を中心にサポートしております。できる限り低予算で、効率的に進出ができるプランをそれぞれのクライアントさまに合わせてご提案いたします。興味のある方はまずはメールで問い合わせください。
※本件は、株式会社アルパック・地域計画建築研究所(本社・京都)が提供する「さくっとグローバル ~気軽に試せる海外展開プラットフォーム~」のNY担当として実施致しました。詳しくはこちらページをご覧ください。